「Russ」は「すす」か「カーボンブラック」か




2011年4月6日

PCT出願の請求項
 「5.  Beschichtungsmaterial nach einem der Anspruche 1 bis 4, dadurchgekennzeichnet,dass dasIsolationsmittel    ein isolierender  Ruβist.」 *1

日本への国内移行時には、下記のように翻訳されていました。
 「5. 絶縁剤が絶縁カーボンブラックであることを特徴とする、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の被膜材料。」 *2


ここで、「Ruβ」は、「すす」を意味するのか「カーボンブラック」を意味するのかが問題になった。


 審査官は、カーボンブラック便覧を引用し、「カーボンブラック」と「すす」とは基本的に異なる物質として認識されている、とした。


 「カーボンブラックは、各種の炭化水素又は炭素を含む化合物を不完全燃焼して得られる微細な球状粒子の集合体と定義され、限りなく純粋に近い炭素材料の総称であり、我が国でいう「すす」とは根本的に異なる物質である。」 *3


 しかし、同じ便覧の別のページには下記のようにも記載されている。

  表1.1 各国における「カーボンブラック」と「すす」の呼称 *3


工業製品 燃焼時自然発生する黒色物質
英語 Carbon Black Soot
ドイツ語 Russ Russ
仏語 Noir de Carbone Suie
伊語 Nerofumo Fuliggine
中国語 炭黒 媒烟子
日本語 カーボンブラック すす


時に、外国語は色々な意味を有する為、技術内容を考慮して訳し分ける必要がある。
難しい??



*1:WO98/49242、*2:特表2001−523282、*3:カーボンブラック便覧<第三版>カーボンブラック協会発行

(yu)